今週は、緊急に「先天性風疹症候群」についてです。生まれてくる赤ちゃんに係ることなので、ぜひ目を通していただけたらと思います。
今年に入り、9/16までに風疹患者が全国で642人となり、9/16以前直近で2週連続100人を超えました(国立感染症研究所の発表による)。昨年1年間で93人だったため、すでに昨年の約7倍近くに達しています。
風疹は、発熱、発疹、リンパ節の腫れといった症状がでるのですが、潜伏期間が約2~3週間あり、飛まつ感染で周囲に移してしまう可能性が高いことです。気づきにくく、移しやすい病気なのです。
お母さんのお腹にいる赤ちゃんが先天性風疹症候群、例えば目の病気(白内障など)、耳の病気(難聴など)、心臓の病気を持って生まれてくる。
妊娠1か月で風疹に感染すると約50%
妊娠2か月で風疹に感染すると約35%
妊娠3か月で風疹に感染すると約18%
妊娠4か月で風疹に感染すると約8%
前回大流行した平成24年~平成26年に45人の赤ちゃんが先天性風疹症候群と報告されています。
やらなければならないことは、はっきりしています。女性は、妊娠前にワクチンを2回接種することです(接種1回だったために赤ちゃんが先天性風疹症候群になった報告もあります)。ただし、妊娠中はワクチン接種はできないこと、ワクチン接種後2か月は妊娠をさけるといったことの注意が必要です。
妊娠した女性のご家族もワクチン接種を検討した方がいいです。過去に風疹に感染したという記憶違いもあるからです。
同じ職場の30代~50代の男性もワクチン接種を検討した方がいいです。
今年に入り男性の風疹患者295人(9/5現在)のうち約8割が30代~50代の方です。
ワクチン接種の費用の助成制度もあります(自治体により助成額は違います)。
健全で元気な赤ちゃんが生まれてくるためにも、私たち大人ができることはしっかり行っていくべきであり、企業としてもできることはぜひ実践していただきたいと願っています。