毎月勤労統計調査問題について

 いよいよ今日から大相撲初場所が始まりました。また今年1年わたしの楽しみが始まりました。今回はこの大相撲ネタを予定していたのですが、新年早々、毎月勤労統計調査問題が発覚しました。従いまして、今回は急遽このテーマに変更します。

 そもそも「毎月勤労統計調査」とは何なのか。

 これは、厚生労働省が行う調査で、無作為に抽出された常時30人以上の労働者を雇用する事業所(全国甲調査)と常時5人以上30人未満の労働者を雇用する事業所(全国乙調査)の二つの毎月行う全国調査のことです。

 集計された賃金、労働時間や労働者数などを基に雇用保険や労災保険の給付額が毎年改訂されます。 

 そして今回問題となったのは、東京都内の従業員500人以上雇用する約1400事業所のうち、約500事業所だけを抽出していた、そのことが問題となっているのです。東京都内にある事業所に雇用されている労働者の給与額は全国のそれと比較しても当然高いはずです。

 ということは、集計された全国平均の給与額は当然下がり、雇用保険や労災保険等の給付にも影響を及ぼしたということです。

 このことが今回大問題となっているのです。

 毎月勤労統計調査に係る雇用保険、労災保険等の追加給付について」をよくご覧ください。(下記ボタンをクリックしてください)

 雇用保険の給付の中に、「高年齢雇用継続給付」が該当していることから、年金との関わりも出てきそうです。というのも、この高年齢雇用継続給付を受給すると年金額が幾分調整されるからです。

 今週からハローワーク、労働基準監督署や年金事務所の現場はお客様が殺到するかもしれません。わたしも非常勤ではありますが、年金事務所の年金相談員の一人として、該当者の皆様にはしっかり対応させていただきます。