土壌


 ホークス4年連続日本一

 

 やはり強かったですね、ホークス。昨年に続き、セントラルリーグ覇者のジャイアンツとの日本シリーズ。今年も昨年と同様4連勝で日本一となりました。

 

 改めて、福岡ソフトバンクホークス、日本一おめでとうございます

 

 今年はほとんどホークス戦をテレビで観戦することもできず、福岡ドームにも行けませんでした。

 

 しかし、今回4試合ともじっくりと観戦することができました。昨年も感じていましたが、パシフィックリーグとセントラルリーグの実力差がありすぎます。今年その差をジャイアンツがどれほど埋めてくるかに期待をしたのですが、結果は見ての通りです。ジャイアンツが弱いのではなく、ホークスが強すぎるのです

 

 

 「土壌」。ホークスはみなさんご存知の通り、王さんが1995年の福岡ダイエー時代から14年間に渡り、監督としてチームの指揮をとってきました。その間に小久保選手、松中選手、城島選手をはじめとした各選手、そして球団に、王イズムを浸透させてきました。

 

 ホークスには王イズムという土壌があります。日本一になって喜ぶのも束の間、数日後には来シーズンの日本一に向けて始動する。まさしく「勝っておごらず」。プロ野球の世界で成功した、勝負師・王さんならではの哲学が土壌となっているわけです。

 

 そしてホークスはほとんどの選手が、フルスイングをします。普段から、外野スタンドにボールをほおりこむバッティング練習を常にしています。これも、かつて王さんが小久保選手たちに、「昨日より1㎜でもいいから遠くへ飛ばせ」との練習時の指導が、今も浸透しているのだと思います。

 

 

 育成」。千賀投手、甲斐捕手、周東内野手、モイネロ投手。みんな育成契約から1軍に這い上がり、エースやレギュラーになった選手です。3軍制を敷いているホークスですが、競争相手が多ければ多いほど、熾烈な1軍枠の争いがそこにあります。例えレギュラー選手であろうと、明日の保障はないのです。

 

 ホークスの選手には、技術の高さだけでなく、メンタルの強さが同時に求められます。心技体すべて兼ね備えた選手でないと、1軍で試合に出場することはできません。仮に1軍で試合に出場できたとしても、結果を出さないと2軍行きとなります。ホークスのユニフォームを着てプロ野球選手を名乗ることが、他球団に比べていかに厳しいことか、みなさんもおわかりでしょう。

 

 またホークス球団は、ジャイアンツの日本一9連覇を抜く、日本一10連覇を目指しています。わたしは10連覇するのでは、と思います。それほど、ホークスとその他11球団とは、スカウト・編成・育成を含めた実力差があると認めざるえない。今後その他11球団が、いかにホークスの領域に近づけるか、その本気度を楽しみにしています。

 

 

 今年のプロ野球は終わりました。しかし来年3月下旬には、来シーズンが開幕します。ホークス、そしてジャイアンツの各選手、監督、コーチたちはゆっくりと休む時間もなく、また来シーズンに臨まなくてはなりません。束の間の時間でしょうが、体と心を休めてください。休むことも必要ですから。1年間大変お疲れ様でした。これからもプロ野球全体を応援しています。