雪國


 弱い自分との戦い~大相撲初場所初日

 

 

 「国境の長いトンネルを抜けると雪國であった。」(「雪國」 川端康成)

 

 かの有名な出だしの一文です。

 

 先週木曜日からの寒波により、全国では大雪に見舞われた地域があります。ここ下関市菊川町でも毎日雪、雪、雪…。わたしが子供の頃は、毎年今回のような雪景色が当たり前のように見ることができました。雪だるまを作ったり、雪合戦をしたり。あの頃は楽しかったなあ。

 この雪ですから、外回りのお仕事はキャンセルとなり、専らデスクワークで過ごした先週末でした。

 

 さて、いよいよ今日から大相撲初場所が始まります。緊急事態宣言が再発令された中での開催となりました。開催に対し批判もあるでしょう。でもこのような状況下だからこそ、日本大相撲協会には万全を期して、千秋楽までの15日間を乗り切って欲しいと思います。

 

 またまた両横綱欠場となった初場所ですが、世代交代の過渡期にある現在、どの力士が優勝するのか正直わかりません。見ているファンとしてはその方が毎日毎日楽しみが増すのですが、やはり大相撲は格社会ですので、今場所最上位の大関3人にしっかりと引っ張っていってもらいたいですね。

 

 その中でも貴景勝関。横綱昇進を賭けた大切な場所です。その貴景勝関、本場所中では気持ちの強さがクローズアップされますが、先日衛星放送で特集番組が放映されました。

 

 「弱い自分に負けない強い自分を貫けるように頑張っている。」と。

 

 弱い自分を認めながらも前向きに努力をしている。大変好感の持てる一場面でした。人間誰しも弱いものです。嘘偽りなくありのままの自分を認めつつ、懸命に強くなるように努力する。また努力を継続する。素晴らしい。これでこそ武士だと思います。

 

 大相撲っていいですね。常に何かをわたしに伝えてくれます。

 

 今日から15日間毎日が楽しみです。くれぐれも大きなけががなく、全力士が場所を務めてくれることを祈っています。