タクトを振り続けた二人の男


 下関国際高野球部準優勝おめでとうございます

 

 

 みなさん、こんにちは。残暑がまだまだ厳しいですね。今週はチューズデー日記です。しばらくの間、当事務所の業務の都合により、日曜日に固定せず、変則的に書いていくことになります。決してテレンコパレンコしているわけではないので、ご勘弁ください。

 

 

 山口県民のみなさんにとっては、37年ぶりに燃える熱い夏になったのではないでしょうか。あの宇部商業高が桑田さん、清原さん擁するPL学園高と戦い、準優勝となった1985年以来の山口県代表高の決勝戦進出。

 

 準々決勝で大阪桐蔭高に逆転勝利し、勢いそのままに準決勝では今春センバツ準優勝の近江高にも勝利し、決勝戦進出を果たした下関国際高。誰がこの結果を予想できたでしょうか。

 

 仙台育英高相手に惜しくも敗れてしまいましたが、最後まで諦めない選手の姿は全国の高校野球ファンの脳裏に刻まれたのではないかと思います。

 

 

 わたしも大阪桐蔭高に勝利した後から、下関国際高のあらゆる情報をネットで収集しまくっていました。

 

 その中に下関国際高坂原監督のエピソードが出ていました。

 

 この監督さん、まるであの伝説のテレビドラマ「スクールウォーズの主人公の滝沢先生」とそっくりではありませんか。監督になられた当初、数少ない野球部の部員と一緒にグラウンドの雑草を取り、部室の落書きをペンキで塗り、トイレ掃除は自ら行い、退部しそうな部員を朝自宅まで自ら迎えに行き…。坂原先生は泣き虫で熱血先生なんですね。

 

 また決して裕福とは言えない下関国際野球部では、地域の餅つき大会に監督・選手で参加して部費を稼いできました。このヒューマンヒストリーが、わたしの感性をくすぐって堪りません。

 

 こんな熱血先生に指導されて生徒は幸せだと思います。全国から坂原監督を慕って、集まるはずです。生徒たちに熱心にタクトを降り続けた結果が全国準優勝。この結果はミラクルではなく、実力で勝ち取った準優勝です。

 

 

 また仙台育英高の須江監督も、仙台育英高野球部2年生のときに自ら裏方に回ると、涙ながらに手を挙げたとのヒューマンヒストリーがあります。

 

 その須江監督はデータを最大限活用し、データを示すことでベンチに入れない選手をも納得させてきました。「青春って密」という名言を残せるのも、研ぎ澄まされた感性を持っていらっしゃるからでしょう。

 

 

 優勝と準優勝、勝者と敗者。あくまで結果です。でもその最高の結果を追い求め、生徒たちにタクトを降り続けた二人の監督さんに敬意を表したいと思います。

 

 そして仙台育英高、下関国際高を含め全国3547チームの野球小僧たちに最大限の拍手を送ります。「熱く楽しかった素敵な長い夏をどうもありがとうございました。」